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『ハードウェアハッカー 新しいモノをつくる破壊と創造の冒険』 [☆☆]

・「合議し、合意し、みんなの考えのもと、選択と集中をして、やらなければならないことをしていく」という20世紀のやり方は古いものになり、結果として20世紀に価値を出していた人たちが中心の日本経済は低迷している。

・「日本がこの先どうなる」といった主語の大きい話に、僕は正直少しうんざりしている。

・僕の母は「説明できなければ、あなたの頭の中に何があるかは意味がない」と言っていた。

・「陰謀論より失敗論」というイギリスの警句(「失敗を悪意と間違えるな」という意味。海外のレストランで自分の注文を忘れられたことを差別と誤解するような考え方に対して戒めることわざ)をきちんと覚えておかなければならない。

・無知によって、適切に説明できるものを悪意のせいにしてはいけない。

・アメリカの労働者は中国の10倍ぐらいの給料をもらっている。考えてほしい。平均的なアメリカの工場労働者は本当に中国の労働者の10倍分の価値を出せているだろうか?

・工場でも、試験をするのは電気エンジニアではないんだから、工場用のテストだってエンドユーザー用と同じぐらいユーザーフレンドリーで、シンプルにボタンを押すだけで確実に動作するように作らなければならない。

・部品点数200ほどの一般的な基板を少量組み立てようと思ったら、アメリカでは1枚あたり20~30ドルほどの工賃がかかるが、中国では2~3ドルほどだ。中国の工賃がいきなり倍になり、アメリカの工賃が半分になっても、中国はまだ競争力がある。

・壊れた製品や中古品はアップサイクル(再生のリサイクルではなく、よりよいものにすることを指す言葉)されて新製品として売られる。

・スマートフォンの「スライドでアンロック」といったつまらないアイデアを20年独占させるだけがイノベーションを促進する唯一無二の方法ではない。

・僕がとても羨ましく思っている、3階建ての家を所有するある人物についてのものだ。そいつの寝室がてっぺんにあって、2回は完全なSMT製造ライン、1階は3階で設計されて2階で製造された製品の小売店なのだ。

・本当に大事なのは、少数の悪事をあまり一般化しないことだ。

・初期の研究開発の段階でKickstarterを使うのはいいアイデアだとは思えない。Kickstarterでは顧客に対してかなりしっかりとした約束を必要とするからね。

・35ドルのデバイスを99ドルで売り始めれば、最初は売上を落とすことになるだろう。でも、最初の利ざやはものすごいし、小売業者を間に入れたり、自分でセールをやって顧客を増やしたりする余裕もできる。だからこそ、希望小売価格はあんなに高いんだ。

・あらゆるハードウェア企業の一番大事な指標は「いかに速く在庫をお金に換えられるか」だ。

・僕の母は「健康でなければ何も持っていないのと一緒」とよく言う。

・2~3年で終わる1つの技術世代の間にグローバル市場に出ていくには、1か月で何百万台も動かせるサプライチェーンと流通チャンネルが必要だ。1か月に1万台しか販売できないなら「たった」100万人のユーザーに販売する、つまりアメリカだけの全世帯のたった1%に販売するだけでも、8年かかってしまう。

・科学者はSNPを使って疾患の予測はできるが、その予測のほとんどは相関があるというだけで、因果的な予測ではない。

・将来的には1000~10000台といった生産数で、かわりにマージンがはるかに高いデバイス市場も出てくる。そうした小規模な製品は1~2人ぐらいの少人数チームで開発販売されるから、その利益でも十分にいい生活を送ることができる。



ハードウェアハッカー ~新しいモノをつくる破壊と創造の冒険

ハードウェアハッカー ~新しいモノをつくる破壊と創造の冒険

  • 作者: アンドリュー“バニー"ファン
  • 出版社/メーカー: 技術評論社
  • 発売日: 2018/10/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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  • 出版社/メーカー: 技術評論社
  • 発売日: 2018/10/09
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