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『ハーバードメディカルスクール式人生を変える集中力』 [☆☆]

・私たちはしょせん、気が散って集中できない世界に暮らしている。

・犬(それに取り乱した飼い主)と接するときの彼のモットーは、「冷静だが毅然と」である。犬をしっかり躾けるには、「冷静で毅然たる態度」が求められる。

・毅然とするとは、「怒ったり攻撃的になるのとは違う。冷静で毅然たる態度とは、常に思いやりを示しつつ密かに主導権を握っていることを指す」という。密かに主導権を握るとは、素敵な言い回しだ。

・ADHDの人は注意力に欠陥があると思われがちだが、全く注意を払えないわけではなく、注意力を制御できない、と説明する方が正しいだろう。頭のスイッチがいったん「オン」か「オフ」になると、それを切り替えるのが難しいのだ。

・彼らは集中できないこともあるが、逆にもっと重要な刺激が目の前にあるのに、他の作業に集中するのをやめられないこともある。

・何か実行するには、まず自分が変わり、古い習慣を捨てて新たな習慣を身につけねばならない。

・変化よりも現状を維持すべき理由が頭に浮かび、それが気になって仕方ないなら変化は諦めよう。たとえ晴天でも、過去の亡霊にまとわりつかれたままでは旅に出られない。

・大人になっても、自分の強みや得意分野を明確に把握している人は3分の1に過ぎない。たいてい、自分の欠点をあげつらう方がはるかに簡単なのだ。

・不安、悲しみ、怒りの3つは「一次感情」と呼ばれ、色の世界の三原色と同じく侵しがたい基本的な感情である。

・問題は何が普通かではなく、あなたにとって何が一番望ましいかです。

・原始的な人間の脳は、大量のツイートやメールを処理するよう設計されてはいない。脳の最大の仕事は、私たちを警戒させ生き延びさせることだ。

・脳の思考を司る部位が活動すると、感情を司る部位を鎮静化する効果が得られる。

・小麦や乳製品などの食品アレルギーが引き起こす体内の炎症が、動揺に似た身体感覚を生むこともある。小麦アレルギーの人は、たとえ少量でも小麦を口にすると興奮や苛立ちを感じる。

・脳には注意力を維持する高度な機構が備わっているが、対応できる分量や持続時間には実は限界がある。ADHD患者の集中力は得てして10~15分であるのに対し、健常な成人集団は約4倍の1時間程度まで集中を保つことができる。

・注意を払うという行為は、必ずしも自動的なプロセスではない。意識的に努力しないと、出来事や情報、経験が記憶から抜け落ちる。

・心理学によると注意の向け方は、目的志向型と刺激駆動型の2種類に分けられる。目的志向型の注意は、内面の目標や願望から主体的に引き起こされる。対して刺激駆動型の注意は、「家事だ」という叫び声やパソコン上のポップアップ画面、水平線で点滅するライト、力強いギターのコードなどに誘発される。

・一般的にイメージと違い、ADHDの子供は何時間でもテレビゲームに集中できる。学校で勉強に集中するのに苦労するのと同じくらい、ゲームから注意をそらすのに苦労することもある。

・抑制こそがADHDの根本的な欠陥と考える以上、抑制制御は、デキる人間を目指す上で考慮すべき重要なプロセスである。

・あなたは、愛情ある頼りになる母親として娘の記憶に残りたいか、それとも小言ばかり言う親という印象を植えつけたいのか? 今は口をつぐみ、一緒に携帯を探してあげよう。

・注意力と記憶力は連携している。作業記憶は課題への集中力に左右されるという。

・マルチタスクは一見無害に思われ、役に立つスキルとして称賛されがちだが、プロジェクトの遅延や作業期間の長期化、成果物の質の低下を招く最大の原因のひとつだ。

・残念ながら、新しい情報のほとんどが急を要するものではなく、重要でさえない。それなのに私たちの脳は、頭を切り替えて「本当にこれは緊急の要件か?」と問いなおす練習を積んでいない。



ハーバードメディカルスクール式 人生を変える集中力

ハーバードメディカルスクール式 人生を変える集中力

  • 作者: ポール ハマーネス
  • 出版社/メーカー: 文響社
  • 発売日: 2017/11/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



ハーバードメディカルスクール式 人生を変える集中力

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  • 出版社/メーカー: 文響社
  • 発売日: 2017/11/17
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