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『日本経済を「見通す」力』 [☆☆]

・もう10年以上、低金利にどっぷり漬かっていると、誰もが思っていますよね。でも、それは名目金利だけにとらわれた思い込みです。この10年間、名目金利が低下しても、それ以上に物価が下がっているのですから、実は低金利ではなかったんです。

・名目金利ですべてを考えてしまうという過ちです。その状況を、経済学の世界では「名目錯覚」といいます。

・失われた20年、長いデフレのトンネルの中で、ひとつだけいいことがあったとすれば、それはデフレの間に日本の金融資産がものすごく増えたということです。

・一番大きいのは社会保障費です。次に地方交付税です。もう一つは国債費です。社会保障費、国債費、地方財政、この三つが歳出の三大項目といわれるもの。

・スウェーデンでは、医療の目的は、「人の寿命を必要以上に短くしないことと、必要以上に長くしないこと」というのがフィロソフィーです。

・グーグルが進めているのは、「自動運転車」という自動車単体の開発ではありません。グーグルは、「自動走行システム」を開発しているのです。

・下手をすれば、日本を代表する自動車メーカーのトヨタでさえも、グーグルの自動走行システムの中の単なる一デバイスになってしまうかもしれません。

・日本人は70歳を超えると、700メートル以上歩きたくなくなるという人が圧倒的多数になるというデータがある。そうなると、当然、すぐに思いつくのがデリバリーサービスですね。

・デリバリーは親切なサービスのようでいて、それをいつでも受け取れるとは限らない。それよりは、自分の指定したコンビニに商品を預かってもらって、そこに取りに行ける方がよいと考える人も多い。

・貿易のグラビティモデルを発表しました。「二国間の貿易量は両国の経済規模に比例し、距離に反比例する」と言ったのです。

・アメリカも日本も持ち家志向が高いので、家を借りやすくするよりも、家を買うためにお金を借りやすくするという政策が、どうしても主になってしまいます。

・貿易自由化は、「便益は薄く広く、損失は一部の人に重く集中」という現象を引き起こします。そうなると、「一部の強固な反対派」対「賛成だけど何も言わないサイレントマジョリティ」という状況になります。



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