『ベストセラー伝説』

・大手出版社から出る「少年サンデー」「少年マガジン」といった漫画誌をデパートの売り場だとすれば、秋田書店の「冒険王」や図鑑は縁日の夜店風であった。

・会議における多数決は誰も責任を取らない、没個性の凡庸なものになりがちだ。

・人が自殺を決意する時、そこにどのような心が働いているか。それは、究極的には、「自分の思い通りにならないのが、気にくわない！」とする、自分本位の感情である。

・淡々と無欲でやることは、余計な敵を作らずに済み、肩に力が入らないので、見ている側も心地よく受け止められる。

・ヌードグラビアは1回だけ、一発勝負なんだよ。衝撃はあるんだけど、活版で中毒にしないと。グラビアはミサイルみたいなもの。戦は歩兵を送って陣地を制覇しないと。活字は歩兵だな。

・ベストセラーを作るのは、目に見えちゃダメなんだよ。目に見えないけど、無いと困る本こそベストセラーになる。空気は目に見えないけど吸わないと死んじゃう。それが本当のベストセラー。

・いずれも昭和一桁世代である。この世代は10代の思春期の時に、親や教師が8月15日を境に180度主張を反転させた姿を目撃してきた。

ベストセラー伝説 (新潮新書)

• 作者: 本橋 信宏
• 出版社/メーカー: 新潮社
• 発売日: 2019/06/14
• メディア: 新書

ベストセラー伝説（新潮新書）

• 作者: 本橋信宏
• 出版社/メーカー: 新潮社
• 発売日: 2019/06/21
• メディア: Kindle版

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