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『教養は児童書で学べ』 [☆☆]

・人間が賢くなるために必要なのは、人、本、旅だと思っています。

・人間は、何のために生きているかといえば、次の世代を育てるためです。

・中国のエラい人は、大まかにいうと二種類いて、科挙をトップで受かるようなエラい人と、そういう人を高笑いしている人エラい人がいます。

・吟遊詩人は、現代でいえばシンガーソングライターのようなものでしょうか。

・529年にローマ帝国では、アテナイのアカデメイアやリュケイオンを閉鎖しました。プラトンやアリストテレスばかり勉強して、聖書を勉強しないのはけしからんというわけです。こうしてローマ帝国から、古代ギリシャやローマの学問は消えてしまいます。このとき追放された学者たちが向かったのがサーサーン朝ペルシャでした。

・おおむね遊牧民は、男女同権になります。旅をしていると実力主義にならざるを得ません。男女差よりも実力差を重視するのです。

・定住して農耕民になったら種をまくだけですから、能力がそこそこでも血筋で王様になれます。だから遊牧民の方が一般的には実力社会になりやすいのです。

・イスラム教の社会で、女性の地位が低いというのは大きな誤解です。イスラム教徒の多い国は、人口順にインドネシア、インド、パキスタン、バングラデシュですが、この4か国とも女性の大統領や首相を生んでいます。

・サービス産業は、アイデアの商売です。楽しくないとアイデアなんて浮かびませんから、楽しくないといい仕事が出来ないということになる。

・ストレスは価値観を変えることでしか解消できないのです。

・同一の価値観に染まった社会は、同じ価値観を持った人には天国ですが、違う価値観を持った人には地獄です。

・世界連邦を作ったらダメです。どんなに立派な政治を実現しても、それに息が詰まる人が亡命する場所がなくなってしまうから。

・人は、一人ひとり違うのだから、自分の思いは口に出さなければわかってもらえない。黙っていたらダメですよということ。

・日本はというと、同質性の高い社会です。どのメディアも同じようなことを言いますから、みんな同じような考え方をしています。

・子供が親の前で泣くのは、親がいるからです。注意を引きたいから泣く。

・礼儀正しさは、人間としての基本的な徳目です。礼儀正しさは、人生を豊かにしてくれます。

・「あの人は偉い人だから、きちんと挨拶をしなさい」などという教え方をするから、差別の気持ちが生じるのです。

・人は、言葉を使って初めて人になるのです。自分の思考を整理するためには言葉が必要ですから。

・インテリは複雑な物語を好みますが、普通の人にとっては、複雑な物語はわかりづらくてフラストレーションがたまるばかり。

・善悪をはっきりさせているのは、キリスト教的というより、子供にもわかりやすいということです。



教養は児童書で学べ (光文社新書)

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