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『銃の基礎知識』 [☆]

・色収差。レンズが波長のちがう色を通した時におきる色ずれのこと。レンズの屈折率が光の色によって異なるため、レンズに白色光を通すと焦点は1点に結ばれずに、屈折率の高い紫はレンズ側に、屈折率の低い赤はレンズから遠くに焦点を結ぶ。

・黒色火薬は湿気で劣化する。一度劣化したら、乾燥させても完全には元に戻らない。成分が変質してしまうからだ。

・規則がますます厳しくなる風潮は、ルールに無頓着だったり無知だったりした依頼人をそそのかして商品の信頼性をメーカーに問い、大金を稼ぎだした弁護したちが比較的最近もたらしたものなのだ。

・貫通力は散弾の直径が大きくなるにしたがって上がっていくのだ。

・軍のハンドブックには、死傷者が出る衝撃エネルギーとして、58フィート・ポンドという数字が載っている。この数字は、アメリカ陸軍の榴散弾の衝撃エネルギーと一致する。この榴散弾は直径0.49インチ(12.4mm)、重量167グレイン(10.8g)で、400フィート/秒(121.9m/秒)で着弾したときこのエネルギーを放出する。

・メートル法では、重量と質量を明確に分けている。質量はキログラムという単位で計測される。重量や力は、ニュートンという誘導単位で測られる。

・1ニュートンは、1キログラムの質量を1メートル毎秒毎秒の加速度を生じさせる力のことだ。

・偏流は飛行時間に比例しない。空気抵抗による飛行の遅さの量に比例するのだ。1145フィート/秒(349m/秒)の速さで飛ぶ標準の.22ロング・ライフル弾は、100ヤード(91.4m)飛ぶのに0.287秒かかるが、真空の中では同じ距離を飛ぶのに0.262秒しかかからない。したがって、空気抵抗による遅れは、標準速弾を使った場合、0.287秒-0.262秒で0.025秒になる。1335フィート/秒(406.9m/秒)の高速弾は、100ヤード飛ぶのに0.259秒かかるが、真空の中では0.225秒しかかからない。つまり空気抵抗による遅れは0.034秒であり、標準速.22口径弾のそれより37パーセント遅れが多くなる。ようするに、高速弾は標準速弾より約37パーセントも多く横に流されるのだ。

・ターゲット・シューティングをやっている人たちの多くは、雨天という条件下で発砲すると弾丸が標的の少し高いところに着弾することに気づいている。だが、湿度の変化は空気密度にほとんど影響を与えないし、弾丸の飛行にもほとんど影響を与えない。影響を与えるのは、気圧の変化だ。一般に、青天は高い気圧を伴う。つまり、空気密度が高く、弾丸への抵抗が強くなる。同様に、雨天がときとして低い気圧を伴い、空気密度が低くなるから、弾丸への抵抗は少なくなる。気圧計が1分下がると、弾道係数は約33パーセント増加する。

・動物や物体に当たる弾丸によって発揮される「ノックダウン(衝撃)」効果は、銃器の反動が射手に与える衝撃効果を上回ることはけっしてない。

・合衆国では凶悪犯罪の75パーセントから80パーセントを職業的な犯罪者が犯している。そしてその30パーセントから35パーセントが、前回犯した犯罪の追訴がまだ終わらないうちにふたたび犯罪を犯している。



銃の基礎知識―銃の見方から歴史、構造、弾道学まで

銃の基礎知識―銃の見方から歴史、構造、弾道学まで

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 学習研究社
  • 発売日: 2008/09
  • メディア: 単行本



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